一見して逃せないチャンスに見えるオファーも、実は詐欺の可能性が。
この記事では、詐欺の実態を明らかにし、被害に遭った場合の立証方法や自己防衛のための具体的なアドバイスを提供します。
詐欺師の手口を理解し、あなたの資産と安心を守るための第一歩を踏み出しましょう。
執筆者:藤井2024年2月8日
信用問題&迷惑行為調査歴5年以上。特に嫌がらせ行為の対策には知見があり、ストーカー・盗聴盗撮対策を専門としている。根気強い調査には依頼者からも信頼の声が多数寄せられている。
目次
1- 現代社会における詐欺の多様性とその進化について
現代社会における詐欺の多様性とその進化は、技術の発展とともに急速に変化しています。
インターネットとデジタル技術の普及が、詐欺師に新たな手段を提供しているのです。
以下では、この進化について掘り下げてみましょう。
技術の進化と詐欺の多様性
インターネットの普及により、情報のアクセス性が飛躍的に向上しましたが、同時にオンライン詐欺の機会も増えました。
ソーシャルメディア、電子メール、オンラインマーケットプレイスが詐欺師にとって新たな活動場所となっています。
主な詐欺の手口
- フィッシング詐欺:偽のウェブサイトや電子メールを使って個人情報を騙し取る手法。
- 投資詐欺:高いリターンをうたって実際には存在しない投資機会に誘い込む。
- アイデンティティ盗難:個人の身分情報を不正に取得し、金銭的利益を得る。
- ロマンス詐欺:恋愛感情を利用して金銭を騙し取る。
- エスクロー詐欺:オンライン取引で安全な支払いを装いながら、実際には資金を盗む。
詐欺の進化の要因
- デジタル通貨の普及:ビットコインなどの仮想通貨が新たな支払い手段として登場し、追跡が困難な取引を可能にしています。
- データベースと機械学習:個人情報の大量流出や機械学習技術を利用して、より精巧で個人に特化した詐欺手法が開発されています。
- グローバル化:インターネットによる国境を越えたやり取りが、国際的な詐欺の温床となっています。
対策と予防
詐欺の進化に対抗するためには、個人としても企業としても、セキュリティ意識の高揚と教育が重要です。
定期的なセキュリティ研修、最新のセキュリティソフトウェアの導入、二要素認証の活用など、多層的な防御策を講じることが必要です。
また、怪しいオファーや取引に対しては、十分な検証と疑問を持つことが、被害を未然に防ぐ鍵となります。
2- 詐欺の種類について
詐欺は、手口が多様で幅広い犯罪です。詐欺と言われ思い浮かぶのは『オレオレ詐欺』をはじめとする振り込め詐欺でしょうか。
この振り込め詐欺は、詐欺の中でも、特殊詐欺に分類されます。
特殊詐欺は電話やメール、ネットを使い対面することなく、不特定多数の人に対し行なう詐欺です。
この特殊詐欺には架空請求詐欺や、ワンクリック詐欺、フィッシング詐欺なども含まれます。
オレオレ詐欺
非常に有名な詐欺の手口です。オレオレ詐欺は、被害者の家族になりすまし「お金が必要になった」と伝え、現金を振り込ませる詐欺のことをいいます。近年は手口が巧妙になっていて、もはや「おれおれ」などとは言いません。
架空請求
架空請求とは、利用した覚えがありそうでないサービスの利用料金を、メールや手紙、サイトなどを通して請求する手口のことです。基本的に無視して良いのですが、まれに無視すると本当にお金を払う義務が出てくる場合もあります。
融資詐欺
「審査不要で誰でも100万円借りられます」「年利○%」と甘い言葉でお金に困っている人を釣り、「融資するには信用金として○○万円を振り込んでください」と言い、振り込まれたお金を奪ったまま融資をしない手口を融資詐欺といいます。
還付金詐欺
還付金詐欺とは、公共機関を装い「年金未払い分を振り込んだので確認してください」と被害者をATMに向かわせ、機械に慣れていない人に嘘の操作方法を携帯で指示し、本人にバレないようにお金を振り込ませる手口のことです。
ギャンブル必勝法情報提供名目の詐欺
価値のない競馬・競艇・競輪などの必勝法や八百長情報などを被害者に法外な値段で売る詐欺のことを言います。
異性との交際あっせん名目の詐欺
サイトやメールなどで女性と会えるように思い込ませ、有料のポイントを購入させたり、会員登録費でお金を払わせたりしてお金を奪い取る手口のことをいいます。
結婚詐欺
結婚を約束して結婚資金を騙し盗ったり、結婚前提で不動産購入をさせる不動産営業、ホスト(ホステス)と結婚するために貸した金銭などさまざまな手口があります。
美人局(つつもたせ)
夫(や情夫)としめし合わせた女が、他の男と通ずるかのように振る舞い、それを言い掛かりとして夫(や情夫)がその男をおどし、金銭などを巻き上げる手口です。
ワンクリック詐欺
アダルトサイトの動画などをクリック後、「ご入会ありがとうございます」などのコメントを流し、入会したと思い込ませ金銭を騙し盗る手口です。
上記の詐欺はほんの一部になります。
また、警察や役所の職員を語って連絡がくる可能性もあるので、それらの連絡があったときは必ず本当にそこに所属している人間なのか確認するようにしましょう。
3- 詐欺罪について
詐欺罪(さぎざい)とは、加害者が被害者を騙し、相手が金銭を渡したくなるように言葉巧みに誘導し、金銭を騙し盗る詐欺行為を罰する法律です。
刑法第246条に規定されており、5つの構成要件から成り立っています。
刑法246条
- 1.人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
- 2.前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
5つの構成要件
- 欺罔行為
- 錯誤に陥らせる行為
- 金銭の処分行為
- 金銭等の移転
- 財産的な損害
上記のことを簡単に説明すると、「嘘をつかれ、その嘘を信じてしまい、お金を渡してしまい損害が出た」の一連の流れが詐欺罪と認められるのに必要になります。
詐欺罪が未遂の場合は?
詐欺罪は未遂でも処罰されます(刑法250条)。詐欺罪の未遂とは、「人から財産を騙し盗るために対象者に嘘をついた」ことです。
騙すという行為をした時点で詐欺罪の未遂が成立し、罰せられることになります。詐欺未遂罪は親告罪ではありませんので、警察は犯罪事実を認知すれば捜査を尽くして送検しなければならないことになっています。
※親告罪(しんこくざい)告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪を指します。
4- 詐欺被害に遭わないために
「自分だけは大丈夫」という思い込みを捨てる
騙される人の共通の特徴は「自分だけは騙されないだろう」と思い込んでいることです。
騙されないだろうと思っているから騙されても気が付きませんし、慢心しているので真剣に詐欺対策について考えることもありません。
安易に信用してお金を貸さない
詐欺は、あなたの欲を利用してお金を騙し取る手口です。
結婚詐欺では、あなたの恋愛感情や結婚願望を巧みに利用してお金を騙し取ろうとします。
「事業に失敗した」「親の病気の治療で困窮している」などを理由にお金を借りようとしてきたら要注意です。
時間を掛けて連絡を取り合う
美人局の場合は、時間をかけずに手っ取り早くターゲットの男性を捕獲するために、女性から会うことを急かしてくる特徴があります。
会うまでのメールやLINE等でのやり取りに時間をかけるようにしましょう。
余計な時間をかけずに早く金銭を脅し取りたいという、詐欺師側の心理を逆手に取ります。
詐欺にあってお金を回収したい方
詐欺被害金の回収は、相手から無理矢理取り上げるなど強引な取り立てはできません。法律に触れてしまうからです。
詐欺師の自発的な意思によって返金されるのがいちばんなのですが、それによって返金されることはほとんどなく、やり取りしている内に再び行方をくらます可能性があります。
探偵事務所は詐欺被害金の回収はできませんが(それができるのは弁護士か認定司法書士のみ)、居場所を特定したり強制的に没収できる資産を調べる事が可能です。
5- 探偵による詐欺被害実態調査の重要性
詐欺被害に遭遇した際、その実態を明らかにし、適切な証拠を集めることは、被害の解決に向けて非常に重要です。
探偵が行う詐欺被害実態調査は、以下の目的を持って実施されます。
詐欺被害実態調査の目的
- 詐欺被害の実態を明らかにする:被害の全容を把握し、詐欺の手口や犯人の特定に努めます。
- 証拠収集:法的手段を含めた解決策を模索する上で必要となる、確固たる証拠を収集します。
- 解決策への情報収集:被害解決に向けた情報を収集し、最適な対応策を提案します。
あなたが詐欺被害に遭ってしまったというストレスから解放されて、本来あるべく平穏な生活に戻っていただくことを目指して、最適な解決プランをご提案し、それを速やかに「実行」することで、もとの生活を取り戻すことが調査の目的と言えます。
何も裏付けがないまま、警察に被害届を出しても警察は動いてくれない可能性が高く、担当者によっては「本当に詐欺なのか」「喧嘩の延長線上(結婚詐欺など)」とそもそも取り合ってくれないこともあります。
そうならないためにもしっかりとした証拠や裏付けをもって警察に行くようにしましょう。
詐欺被害について相談してみる
詐欺被害対策は、一般的な探偵調査とは違い詐欺被害に関する専門知識と調査経験が必要とされますので、探偵社であればどこでも解決できるわけではありません。
他社で断られた相談、解決できなかった詐欺被害を歓迎します。柔軟な思考と、証拠を発見する力に自信があるからです。
詐欺は気づいたときには相手に逃げられ、行方がわからず被害金の回収が難しくなる可能性があります。
相手を逃がさないためにも早急に相談することをおすすめします。
6- 詐欺に関連するQ&A
先日知人にお金を貸しましたがそれから連絡も取れなくなり、教えてもらっていた住所、保証人として聞いていた実家の住所も虚偽でした。この場合詐欺行為に該当するのでしょうか?
詐欺罪に該当する可能性は十分に考えられます。 電話に出ずに住所や保証人対象であった実家の住所まで虚偽しているわけですから元々返済意思がないと考えられます。また行方がわからなくなった人物を探し出す事もできるのでまずは専門家に相談して詳しい状況を話して相談してみましょう。
アダルトサイトから架空請求詐欺に遭いました。記載があった住所に行ってみましたがもちろん存在するはずもなく泣き寝入り状態です。この詐欺師集団を探し出す事はできるのでしょうか?
振り込み先から割り出すことが可能です。 口座番号などがわかれば契約者がわかり、そこから誰が主犯なのか、契約者が詐欺行為をしていないのであれば誰に貸していたのかの割り出しをすることができます。
詐欺でだまし取られたお金は戻ってきますか?
刑事事件で処理する場合戻ってきません。 騙し取られたお金が戻るかは「民事裁判」による審判で決まります。犯人が逮捕されたとしても刑事事件扱いとなり「刑事裁判」に進みます。犯人にお金の返還を求めるには「民事裁判」を起こさなければいけません。また、犯人がお金を騙し取ったあとにそのお金を使い切り、返すためのお金を持っていなかった場合、取り戻すことができない可能性もあるので注意が必要です。
そのほかにご不明な点などございましたら、お問合せフォーム・電話・メール・LINEにてお問い合わせください。24時間お受けしています。
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