「うつ病が原因で真面目な性格の夫が失踪してしまいました。」
うつ病を発症した旦那様、全てに絶望して自らの人生にピリオドを打とうと、行き先を誰にも告げずに失踪してしまうかもしれません。
症状には波がありますので「本人から発する危険サイン」を見逃さないように十分な配慮が必要です。
相談事例も紹介しているので参考にしてください。
執筆者:湯出2023年12月15日
ニッチな情報収集と潜入調査が得意。ポジティブな姿勢と忍耐力で問題解決に全力を注ぎます。
目次
完全に崩れ去った「日本式雇用」
現在では想像できませんが、昭和40年前半生まれの就活生は入社前から内定した会社から数々の“接待”を受け、各企業が揃って内定式を行なう12月1日には、他社に逃げられないよう“拘束日”と称して、内定者を集めた宴会が催されチヤホヤされてきました。
これには、人材の囲い込みと批判もありましたが、入社前から“愛社精神”を植えつけられるなど企業側にもメリットがあったことも事実です。
その後、就職氷河期を迎え入社してくる新入社員の質は上がりましたが、「年功序列」の壁に守られ、明らかに能力が上位の部下がいたとしても、その地位が守られてきた最後の世代がこの「バブル世代」です。
増え続ける「長期失業者」
しかしながら、コロナ禍によって、それまでの常識が通用しなくなり、高コストの管理職世代でもある、こうしたバブル入社組がリストラ対象となってきている現実があります。
コロナ禍で露見した会社の本音
この背景には、「同一労働同一賃金」が法制化され、70歳までの雇用義務化される流れのなかで、企業としてはコストがかかるバブル世代の社員を一掃したいという本音が見え隠れします。
反対に、この世代の社員は会社に厚遇されてきたこともあり、会社への忠誠心はあるものの自身のスキルアップには関心がなかった世代でもあります。
人生プランが狂わされた末に…
会社に忠誠と誓う「会社人間(近年では社畜として表現が多いです)」であればあるほど、その会社に裏切られたら立ち直れないかもしれません。
もしかしたら「人生初の挫折」を味わいリストラのショックで行き先を告げずに失踪した場合、はじめに考えられるのは自ら命を絶つ行為です。
精神的ショックにより、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの脳内の神経伝達物質がバランスを崩し、脳内神経が暴走する可能性が考えられるからです。
いざ、そのような事態に直面したら、一刻も早い対応が必要です。警察に行方不明届(捜索願)を出すことはもちろん、探偵・調査会社を活用して、“万が一”に備えることが必須でしょう。
行き先を告げずに失踪する前に確認していただきたいことをお伝えいたします。
うつ病を患った夫の失踪について
うつ病は、脳のシステムにトラブルが生じたせいで起こる「憂鬱な気分」を主な症状とする精神状態のことです。
「興味や喜びの喪失」「疲労感」「意欲の低下」などの症状が表れるといわれています。
さらには、「睡眠障害」「食欲の減退」「動悸・息苦しさ」など、身体的にもさまざまな症状があり、これが改善しなくなったり、さらに悪化すると仕事や家事、勉強、人との関わりなど、 日常生活に悪影響が出るようになります。
このように精神的な症状だけではなく、身体的な症状を伴うことから、心と体の両面にわたり生命力が低下する「病気」です。
うつ病を患う方の行動パターン
うつ病を患っている時は、主にこのような思考になります。周囲の人間は当たり前にできることもできなくなってしまうのです。
- 楽しみや喜びを感じない
- 友人や家族と話すのも気力がなく、話していてもつまらない
- 今まで好きだったことや趣味をやる気になれない
- 感情の起伏が激しくなる
- 遠くへ行きたい・消えてしまいたいと常に思うようになる
- 自分を責め続ける
- 倦怠感や思考がまとまらないことにより掃除や片付けができない
- お風呂に入れなくなる
うつ病と失踪の関係について
死について繰り返し考える傾向がある
健康問題(うつ病 身体の病気 等)の自ら命を絶つ行為は、2022年は2021年と比較すると最も大きく増加し、2021年の9,860人にたいして2022年は12,774人となりました。年々増加傾向にあり、たくさんの命が星の輝きを失っています。
自ら命を絶つ行為はうつ病の症状の一つ
自ら命を絶つ行為の原因が健康問題であった人のうち、うつ病は過半数近くを占める年もあるくらい関係が深いとされています。
もし、家族や友人にうつ病を患う方がいるときは、「自ら命を絶つ行為のサイン」を見逃さないようにしましょう。
突然の失踪に備えて「GPS追跡(車・所持品)」などに取り付けて、自ら命を絶つ行為を未然に防ぐこと対策も検討しておきましょう。(引用:警察庁自殺統計原票データより厚生労働省が作成)
夫の失踪が発覚したときの対応
「行方不明者届」を提出する
行方不明者届は原則として、住所または居所を管轄する警察署、行方不明となった場所を管轄する警察署でなければ出すことができません。
警察が「事件性が高い」「命に危険が及んでいる」と判断されたときにさまざまな捜索が行なわれることになります。
※2010年に施行された「行方不明者発見活動に関する規則」により、正式名称が「行方不明者届」に変更されました。
行方不明者を探したいときは警察署に行方不明者届を出し、死亡したという証明が欲しい場合は市役所に失踪届を出す、と覚えておきましょう。
うつ病が原因で失踪した相談事例
ご依頼者様: | 50代/女性 パート |
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ご依頼内容: | 失踪調査 |
ご依頼理由: |
うつ病の夫が突然失踪してしまい居場所がわかりません。夫はコロナの影響で失業中です。 はじめは再就職先を頑張って探していましたが、なかなか思うようにいかず家にこもりがちなってしまい、うつ病と診断されました。 しばらくは療養してもらおうと思い、専業主婦だった私がパートを始めることになったのです。 先日、私がパートから帰るといつもいるはずの夫の姿はなく、夜になっても帰ってこなかったので「行方不明者届」を警察に提出しました。 数時間も経っているのに、未だなんの情報もはいりません。このようなときはどうしたらよいのでしょうか? |
調査レポート: |
このようなケースでは、まず「所持品」「家の状況整理」が必要です。何を持って、どのような格好で失踪したのか冷静に分析しましょう。 ご相談頂いてご自宅に伺った時に目に入ったのが「パソコン」でした。何か検索履歴に残っていないか確認したところ「自殺の名所一覧」の検索履歴が残っていました。 自宅に近い自殺の名所を探すこと8時間、途中の道の駅の駐車場にて本人を発見、ご依頼者に迎えに来てもらうまでその場で張り込み、家族が迎えに来て調査終了となりました。 |
家出人調査の費用
家出人調査の料金相場をチェックするうえで重要なのは、「調査を実地する時間」と「調査員の人数」です。
当事務所の家出人調査の費用は、基本料金1時間(1名)8,300円から調査が可能です。
夫の家出人調査は、現在に至るまでの経緯や状況、事前情報の量・信憑性、調査内容(捜索範囲)、調査期間(日数・時間数)、調査員の人数、サポート内容などに応じて費用が異なります。
さまざまな調査会社で、家出人調査に関して調査員1時間(1名)あたり費用が設定されており、およそ5,000円~50,000円と人件費の金額が違います。
これらの料金相場を調べてみて、相場の金額よりも明らかに料金が高くなっていたり、異常に安く設定されていた場合は注意が必要です。格安調査会社の内情は、料金と見合う程度の調査内容がほとんどなのです。
夫の家出人調査の過去の事例から、おおよそ20~50時間の調査プランをお選びする方が多く見受けられます。
初動から24時間交代制の調査も対応しています。まずは、現在に至るまでの経緯や状況を詳しくお聞かせください。
ご予算にあわせた調査プランを提案させていただきますので、お気軽にお申し付けください。
捜索が難しいときは相談窓口へ
公的機関や非営利団体の支援を受けても、探し出すことが難しいときは探偵に相談することも視野に入れてみましょう。
失踪人捜索では、早く行動を起こしたほうが判明率が高く、早期に行動し探し出すことで最悪の事態を回避できる可能性が高いことから早めに動くことが必要です。
アフターサポートもおこなっていますので相談のご検討ください。