グローバルビジネスの競争環境において、特に海外の支店での売上を一貫して維持することは極めて重要です。
しかし、明確な理由なく売上が低下し始めた場合、潜在的な原因を調査することが必須となります。
この記事では、海外支店の管理に関連する一般的なリスクを議論し、これらのリスクを特定し軽減するための効果的な調査アプローチを概説します。
執筆者:波多野 里奈2024年5月2日
教育学をはじめ臨床心理学、行動心理学を学び、人が抱える悩みや問題に寄り添いサポートすることを得意とする。結婚や離婚に関する問題、素行調査に関する相談解決実績多数。英語の語学力を生かし海外探偵調査の相談窓口を担当。
目次
海外進出に伴うリスク
海外支店での売上低下に関する探偵調査が必要な事例は、以下のような状況に当てはまる場合があります。
これらの事例は、特定の問題を解決するために特化した調査技術やアプローチが求められるため、探偵や専門調査会社の介入が有効です。
探偵調査が必要な事例
不正アクセスと情報漏洩
事例 | 競合他社が同様の製品を異常に早く市場に出すことから、内部情報の漏洩が疑われる。 |
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必要な調査 | デジタルフォレンジックを用いて不正アクセスの痕跡を追跡し、情報漏洩の経路と原因を特定する。 |
財務不正
事例 | 財務監査を超えて、詳細な取引記録の検証、関係者への聞き取り調査を実施し、不正行為の証拠を探る。 |
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必要な調査 | デジタルフォレンジックを用いて不正アクセスの痕跡を追跡し、情報漏洩の経路と原因を特定する。 |
架空の従業員
事例 | 人件費が業務量に比べて異常に高いことから、架空の従業員による給与詐欺が疑われる。 |
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必要な調査 | 従業員名簿の徹底的な確認、実際の出勤状況の調査を行い、架空の従業員がいるかどうかを確認する。 |
地元政府や企業との不正な取引
事例 | 不透明な地元政府の規制に迅速に対応できることから、不正な関係が疑われる。 |
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必要な調査 | 地元のビジネスとの関係との通信記録などを分析し、不正な取引の兆候を探る。 |
知的財産の盗用
事例 | 特許を取得した技術が無許可で他社製品に使用されている疑い。 |
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必要な調査 | 競合製品の調査、特許技術の使用証拠を収集し、権利侵害を確認する。 |
これらの事例では、現地の法律や商慣習に精通した専門家による調査が必要になるため、探偵や調査専門の機関が重要な役割を果たします。
調査結果は、問題の解決だけでなく、将来的なリスク管理にも寄与する重要な情報を提供します。
海外事業トラブル事例
海外に支店を構えた飲食店の事例から、海外事業を取り巻くさまざまな課題が見えてくるのではないでしょうか。
まさかの赤字に経営の危機!
男性 40代
現地に赴きましたが、売り上げが低下した原因は、おそらくは従業員のサービスの質にあるのかと思います。
しかし従業員の接客をずっと張り込んで監視するわけにもいかなくて根本的な原因が分からないままです。このままでは遅かれ早かれ閉店を余儀無くされ、撤退するのも遠くなさそうです。海外進出する際にリスクを知っておくべきだったと思わずにはいられません。
海外リスクマネジメント調査の結果
上の相談事例を受けリスクマネジメント調査を行なった結果、従業員の素行問題が浮き彫りになりました。
海外進出に向けてご依頼者が立ち会いのもと行なった現地スタッフの採用時には特に問題はないと感出したうえでの選定だったようです。
以下、ご依頼者からの調査の感想です。
リスクマネジメント調査専門の担当者の方と綿密な打ち合わせしてから、現地の調査員と連携して実態調査に入りました。
結果的には数人の従業員を中心に接客態度に問題があることが判明。リーダー格の従業員と日本人のチーフとの間で意思の疎通がきちんとできていなかったことが原因だということでした
また、その従業員はいくらか横領していることもわかりました。それらの情報収集した証拠によって問題のある従業員を一掃し、リスク調査をもとに新規採用しました。
新体制で再スタートを切り、調査によってわかった弱点を改善していきたいと思います。本音を言えば海外進出前に事前にリスクマネジメント調査をしていれば損失は防げていたのかなと悔やまれます。
海外進出に対応したリスクマネジメント調査
海外リスクマネジメント調査は、海外進出に向けて企業がとるべき安全対策を実施し、損失の回避又は軽減を図ることを目的しています。
本来調査は海外進出をする前にしておくべき調査になりますが、今回の事例のように既に海外進出を果たした後で経営が思うようにいかず、リスクを調べてほしいというケースも存在します。
そもそも国境を超えた時点であらゆる文化、習慣、価値観の違いによるトラブルなど課題がてんこ盛りです。それをいかに、克服するのかはリスクマネジメントにかかっているのです。
リスクマネジメントの意義
実際に海外事業に失敗し撤退した企業も多く存在します。
そうならないためには、それは目先の利益を求めるのではなく、長期的ビジョンにおけるリスクマネジメントが不可欠です。
企業が経営を行っていくうえで先にある隠れたリスクを可視化し事前に対策を講じることで危機発生を回避するためには海外リスクマネジメントへに理解を深める必要があります。
リスクマネジメント調査の料金
当事務所の海外リスクマネジメント調査は、世界30ヵ国以上の調査に対応しています。
現地調査員が在籍している国や地域は、国内とさほど変わらない料金で依頼が可能となります。
※コロナの影響で現地調査員が帰国している国や地域がございます。現地調査員が「在籍していない」または「帰国して不在」の国や地域の調査は、交通費や宿泊費等が別途かかります。
リスクマネジメント調査の相場
過去の事例から、海外リスクマネジメント調査の料金相場は150,000~1,500,000円前後だとお考えください。
※為替レートの状況により金額は変動いたします。
海外リスクマネジメント調査の依頼料金の取り決めは、下記に応じて費用が算出されるので「案件」ごとに金額が異なります。
各調査項目の料金プランは下記のリンクへ。海外リスクマネジメント調査の正式な金額は、見積をお問い合わせください。
- 調査員の人数
- 調べたい項目の種類
- 事前の情報量・信憑性
- 調査期間(日数、時間数)
- 取得する情報や証拠の種類
- リスクマネジメント調査の難易度
※調査時にかかる諸経費(調査に必要な飲食費・滞在費・移動交通費等)は別途ご請求させていただきます。
リスクマネジメント調査の相談窓口
少しでも迷っているならご相談ください
事務所にお越しになることができない方の為に、リスクマネジメント調査の専門家が無料にて「ご指定の場所」へ伺います。「30ヵ国以上の海外調査・サポート」が可能です。
調査のご相談や見積等、無料でお受けしています。お問い合わせフォーム・電話・メール・ラインにて、24時間365日対応しています。
ご契約するまで費用が発生することはありませんのでご安心ください。