家族が亡くなり、財産を相続することは皆さん一度は経験することかと思いますが、相続財産のなかで一番悩みが大きいのが「不動産」になります。
相続人が複数いて綺麗に折半できない、他に住んでいて今後もそこに住む予定は無いなど悩みはつきません。
売却してしまえばそんなことは考えなくていいのに…と思っていらっしゃる方が知っておいた方がいい「不動産売買情報」をご説明いたします。
執筆者:波多野 里奈2024年5月30日
教育学をはじめ臨床心理学、行動心理学を学び、人が抱える悩みや問題に寄り添いサポートすることを得意とする。結婚や離婚に関する問題、素行調査に関する相談解決実績多数。英語の語学力を生かし海外探偵調査の相談窓口を担当。
目次
1 - 不動産売買情報とは?
不動産売買情報とは、不動産が売買される際に登記される情報のことを指します。
具体的には、物件の所在地、売買価格、売買契約日、売主・買主の氏名や住所などが含まれます。
これらの情報は不動産登記簿や不動産取引情報提供サービスなどで公開され、一般にも閲覧することができます。
ただし、売主・買主の氏名や住所などの個人情報は一般には公開されず、保護されています。
2 - 不動産売買情報調査のメリット
不動産売買情報は、不動産市場の動向を知るためにも重要な情報であり、相続人が知らない不動産売買情報を調査することで、相続財産の正確な評価や遺産分割に役立ちます。
・相続財産の正確な評価
相続財産の評価には、不動産の評価が必要です。不動産の評価には、その不動産がどの程度の価値があるのかを正確に把握する必要があります。
そのためには、不動産の取引価格情報や過去の取引履歴などを調べることが必要です。
不動産売買情報調査により、不動産の取引価格や取引履歴を把握することができ、相続財産の正確な評価に役立ちます。
・遺産分割における平等な分配
相続財産の遺産分割においては、平等な分配が原則です。
不動産売買情報調査により、相続財産の正確な評価ができるため、遺産分割において平等な分配が行なわれるようになります。
また、相続人のなかに不動産を希望する者がいる場合、その希望に沿った遺産分割が行なわれるようになります。
・隠された相続財産の発見
相続人が知らない「不動産売買情報」を調査することで、隠された相続財産を発見することができます。
相続人が知らなかった不動産が存在する場合、それらが相続財産に含まれることになります。
そのため、不動産売買情報調査は相続財産の把握にも役立ちます。
3 - 探偵による不動産売買情報調査とは?
探偵による不動産売買情報調査は、不動産の取引価格情報や過去の取引履歴などを調べ、相続人が知らない不動産売買情報を収集するサービスのことを指します。
探偵は、専門的な調査技術や知識を持ち、法的な規制に則りながら情報を収集することができます。以下のような手法が情報収集の一例です。
・現地調査
不動産が実際に存在するかどうかを確認するために、現地調査を行ないます。現地調査により、不動産が存在しない場合や実際の状況と異なる場合があることがわかります。
・データベースの検索
不動産取引価格情報提供サービスや不動産登記簿などのデータベースを検索し、不動産の「取引価格」や「取引履歴」などを収集します。
・情報提供者への聞き込み
情報提供者から情報を収集することもあります。情報提供者とは、不動産業者や不動産鑑定士、不動産関係者などです。
情報提供者から得られる情報は、不動産の評価や相続財産の正確な把握に役立ちます。
4 - 不動産売買情報調査の手順
以下のような手順で行なわれることが一般的です。
4-1 依頼内容の確認
まず、依頼者から不動産売買情報調査の依頼内容を確認します。調査範囲や調査期間、調査報告書の提出方法などを確認し、依頼者の要望に合わせた調査計画を立てます。
4-2 調査対象の特定
次に、調査対象となる不動産を特定します。
不動産の所在地や所有者の情報などを収集し、不動産登記簿や不動産取引価格情報提供サービスなどのデータベースを検索して、不動産の取引価格や取引履歴などを把握します。
4-3 現地調査の実施
不動産が実際に存在するかどうかを確認するために、現地調査を実施します。現地調査により、不動産が存在しない場合や実際の状況と異なる場合があることがわかります。
4-4 情報提供者からの情報収集
情報提供者から情報を収集することもあります。
情報提供者とは、不動産業者や不動産鑑定士、不動産関係者などです。情報提供者から得られる情報は、不動産の評価や相続財産の正確な把握に役立ちます。
4-5 調査報告書の作成と提出
調査結果をまとめた調査報告書を作成し、依頼者に提出します。報告書には、調査対象となる不動産の評価や取引価格、取引履歴などの情報が記載されています。
また、現地調査の結果や情報提供者から得られた情報なども報告書に含まれます。
5 - 不動産売買情報調査における注意点
不動産売買情報調査は、「プライバシーの保護」や「個人情報の取り扱い」に関する法的な規制があります。
探偵であっても、これらの法的な規制に違反せず合法的な情報収集を行わなければなりません。
また調査には費用が発生し、その費用は調査範囲や調査期間、調査方法により異なります。調査の効果が薄れたり、余計な費用がかからないように調査範囲を明確することが重要です。
6 - 各種専門家との連携
ファミリー調査事務所は、各種専門家との連携による調査・サポートも行なっております。
今回のような不動産に関わる相続問題の場合、売買に詳しい不動産業者と連携を取り依頼人が望む高額売却ができるよう複数の会社から情報を収集いたします。
また、相続に関しては相続税も発生しますので、弁護士と連携してスムーズに売却することも可能です。
7 - 不動産の相続問題でお悩みの方へ
人生誰でも直面する相続問題。できることなら手間や揉め事などのトラブルを避けたいですよね。
生前贈与や遺言書があればトラブル自体はある程度回避することはできますが、そうもいかないのが不動産の相続。
そのまま所持するのか、売却するのか、貸し出すのかなど選択肢は色々ありますが、何が一番良い選択肢なのかの判断ができない方がほとんどかと思います。
ファミリー探偵事務所は、さまざまな不動産関連の知識と経験がありますので、トラブル解決のお役に立てるかと思います。