雇う側よりも雇われる側の方が強くなった昨今、不当解雇で訴えられる企業が増えてきています。解雇理由はさまざまですが、原因なくして解雇はありません。
労働基準法・労働契約法等の法律で規定された事柄や就業規則の規定を守れば正当に解雇可能です。
今回は、探偵調査を使用して正当に解雇した企業の事例をご紹介いたします。
当事務所の法人向け素行調査は全国トップレベルの実績で、ご依頼者の96%が調査結果に満足いただいています。
目次
企業における探偵調査の重要性
企業経営のリスク回避
探偵調査は、企業のリスク管理に欠かせません。
例えば、従業員の不正行為や、取引先企業の信用性に関する調査が必要な場合があります。これらの問題が放置されると、企業にとって深刻な損失をもたらす可能性があります。
また、企業が法的に訴えられる可能性のある状況においても役立ちます。例えば、従業員のハラスメントや知的財産権の侵害などがあげられます。
これらの問題は、企業にとって非常に高額な損失をもたらすことがあります。探偵調査によって、訴訟を防止したり、問題を早期に解決したりすることができます。
以上のように、探偵調査は、企業にとって非常に重要な役割を果たします。企業が成功するためには、リスク管理や情報収集などの観点から積極的に活用することが必要です。
問題ある社員を正当に解雇する条件
問題のある社員を正当に解雇するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
解雇は従業員にとって大きな打撃となるため、慎重に行なうことが重要です。
「不当解雇」とみなされないように、以下の条件を満たす必要があります。
- 就業規則違反
会社の就業規則に定められた重大な違反行為(窃盗、暴力行為、虚偽申告など)
- 業務遂行能力の欠如
能力不足が著しく、改善の見込みがない場合
- 勤務態度不良
欠勤、遅刻、無断外出などが頻繁に繰り返され、業務に支障をきたしている場合
- 会社への損害を与える行為
会社の信用を失墜させたり、財産に損害を与えたりする行為
- 就業規則に基づく手続き
懲戒処分は、会社の就業規則に基づいて行なわれる必要があります。
- 本人に意見聴取
解雇処分を行なう前に、本人に意見聴取の機会を与える必要があります。
- 懲戒処分委員会の設置
重要な懲戒処分については、懲戒処分委員会を設置して審議を行なうことが望ましいです。
- 解雇事由の程度
解雇事由の程度が、解雇という処分に値するものであるか。
- 懲戒処分歴
過去の懲戒処分歴があるか。
- 改善の努力
本人が改善の努力をしたか。
- 客観的な事由がない場合
たとえば、個人的な感情や好き嫌いで解雇する場合。
- 懲戒処分手続きが不十分な場合
意見聴取を行なわずに一方的に解雇する場合。
- 社会通念に反する場合
軽微な違反行為に対して、解雇という重い処分を下す場合。
従業員を正当に解雇するためには
企業が探偵に素行調査を依頼することは、コストがかかる一方で、企業の安定経営や従業員の意識改革、そして企業イメージの向上につながる多大なメリットをもたらします。
- 不正行為の早期発見・防止
- 従業員のトラブル防止
- 企業イメージの向上
- 人事異動や採用における判断材料
- 法的紛争への備え
- 従業員の意識改革
解雇するための手順
以下の手順で行なわれることが一般的です。
1 解雇理由の明確化
従業員の解雇理由を明確化し、具体的かつ客観的な理由を示す必要があります。
解雇理由が不十分または主観的な場合、解雇は不当なものとみなされる可能性があります。
2 不当にならない為の証拠収集
明確化にした解雇理由の根拠となる証拠の収集が必要となります。
この証拠無しで解雇した場合、不当解雇で訴えれる可能性がありますので、探偵調査を利用して証拠収集が必要です。
3 書面による通知
従業員に対して、解雇の理由を書面で通知する必要があります。
通知には、解雇の理由、解雇日、解雇に関連する権利と手続き、従業員による反論手続きがある場合にはその方法などが含まれます。
4 公正な手続きの確保
解雇に先立ち、従業員に対して面会を設け、書面による反論手続きを行なう機会を与える必要があります。
反論手続きの結果、解雇を撤回する場合や、退職金などの条件が改められる場合があります。
5 法的要件の遵守
解雇に際して、適切な手続きを守り、労働契約書や法律に基づいた権利と手続きを遵守する必要があります。
国や地域によって異なるため、適用される法律や規制に精通していることが重要です。
6 給与の支払い
解雇に伴い、従業員に支払うべき残業代や退職金などがある場合には、適切な手続きを行ない、支払いを行なう必要があります。
相談事例
【職務怠慢な従業員】介護施設 女性
介護施設の送迎をしている従業員が、送迎時間の前後にサボっているという内部告発があり発覚しました。
施設内部の従業員の勤務状況は把握できるが、送迎で常に外出している従業員は問題が起きない限り外での行動を把握していませんでした。
一人なら自社で調べようと思いましたが、複数人いたので探偵調査をお願いすることにしました。
送迎中の行動確認
内部告発者の情報によると、送迎のない時間でも施設に戻ってこず、どこにいるのかわからない、連絡が取れなくなる従業員が複数人いるみたいです。
本人たちに注意し解決できればと思い報告しなかったらしいですが、何度注意しても改善されないため、今回報告したとのことでした。
スケジュールは把握しているので、各従業員の尾行調査をお願いしました。
怠慢の証拠
尾行調査を行なった結果、職務中にパチンコしている者・自宅に帰宅している者・コンビニの駐車場で居眠りしている者など、職務怠慢行為を確認することができました。
たまたまその日だけという言い訳をさせない為に複数回調査を行ない、全ての日で怠慢行為を確認でき証拠を収集することができました。
何度注意されてもここまで常習的にやっていると、会心することもないと考えにくいので、解雇を決断せざるをえませんでした。
解雇通知
探偵調査で得た証拠を元に、各従業員と直接話して解雇通知を言い渡しました。本人たちも罪の言い逃れが出来ず、認めました。
労働基準法に従い、正当に解雇することができ、不当解雇と訴えを起こされることもありませんでした。複数人を同時に調べることはかなり難しかったので、プロに任せて正解でした。
調査費用
証拠収集調査の料金は内容や状況により変動します。
今回の調査のように調査対象者が複数人いる場合は、各対象者のスケジュールなどを照らし合わせて無駄な時間なく証拠を収集していく必要があります。
調べたい人物が複数人いる場合は専門家にお伝えください。詳細を聞いた上で最適なプランを専門家がご提案いたします。
素行調査 A
調査目的:正当な従業員解雇のため
調査期間:3日間
調査料金:330,000円(税込)
*対象者:1人
素行調査 B
調査目的:正当な従業員解雇のため
調査期間:5日間
調査料金:770,000円(税込)
*対象者:1人
※調査時にかかる諸経費(調査に必要な飲食費・滞在費・移動交通費等)は別途ご請求させていただきます。
企業向け素行調査の相談窓口
企業には、さまざまな問題が発生する可能性があります。不正行為やスパイ行為、情報漏洩、品質管理の問題点など多岐にわたります。
こうした問題を解決するためには、迅速かつ正確な情報が必要です。
素行調査は、専門的な知識と技術を持った探偵によって、極めて慎重かつ法律に則った行動で行なわれます。
調査によって、企業内部の問題点を早期に発見し、適切な措置を講じることにより企業のリスクを低減させることができます。
素行調査を検討している方は、専門家にご相談ください。
法人向け調査に特化した探偵事務所
当事務所の法人向け素行調査は、全国トップの実績を誇ります。
調査を依頼したご依頼者の96%が「良かった」と回答し、結果に満足いただいています。※自社調べ(アンケート調査:該当期間2017年8月~2024年7月)
執筆/監修者:山内 和也2024年8月30日
探偵調査歴20年。国内外の潜入調査、信用に関する問題、迷惑行為、企業や個人生活での男女間のトラブルなど、多岐にわたる問題を解決してきました。豊富な経験と実績を基に、ウェブサイトの内容監修や執筆も行っています。