SNSやマッチングアプリが身近なものになり、国際恋愛している方も少なくない現代。
自分の知らない文化や価値観に触れられる魅力がある一方、日本人同士の恋愛では想像できなかったトラブルに悩まされていませんか?
国際恋愛経験者の多くが「思っていた以上に大変だった」と口をそろえ、トラブル相談数も年々増加傾向にあります。
そこで本記事では、外国人との恋愛によくあるトラブルとそれぞれの解決法をご紹介していきます。
「これから国際恋愛になりそう」という方はもちろん、すでに外国人パートナーがいる方もぜひご参考ください。
目次
外国人との恋愛はトラブルが多い?「国際恋愛」には覚悟が必要
外国人との恋愛には「覚悟が必要」だと目にしたことはありませんか?
まず思い浮かべるのが、言葉の壁や文化・価値観の違いです。
アメリカ人男性と付き合っている女性Aさんは、「彼が個人の時間を大切にするため、毎日連絡を取り合う日本っぽい恋愛スタイルに戸惑っていた」と語っています。
また、タイ人女性と交際中の男性Bさんは「意見の対立を恐れず率直に話し合う文化の違いに、最初は関係が危うかった」と話しています。
外国人との恋愛を続けるためには、文化の違いを理解してお互いに歩み寄ろうとする気持ちが必要不可欠です。
さらに遠距離での国際恋愛においては、「覚悟が必要」と言われる理由が6つあります。
- すぐに会えない
- 会いに行くための出費が痛い
- 時差で会話時間が限られる
- 空港での別れが毎回つらすぎる
- いずれどちらかが移住の決断を迫られる
- 家族を説得する必要があるかもしれない
忍耐力や決断力が必要になる点が、「国際恋愛には覚悟が必要」と言われる理由です。
外国人との恋愛トラブル1|なかなか結婚できない
外国人との恋愛でよくあるトラブルの一つが、「なかなか結婚できない」という問題です。
国際恋愛では特に、お互いに愛し合っていてもいざ「結婚」となると次のような問題について考えていかなければなりません。
- 文化的な結婚観の違い
- 家族の反対
- 在留資格(ビザ)の問題
- 将来の居住国についての意見の違い
- 宗教や文化的習慣の違い
30代女性のCさんとイタリア人男性のカップルは、5年の交際を経て同棲をしていますが、結婚までいたりません。
「彼は『イタリアでは結婚は重要ではないし、子どもがいても入籍しないカップルはたくさんいる』と言いますが、私は彼と結婚したい」とCさんは悩んでいます。
また、フィリピン人女性と付き合っている40代男性Eさんは、「母国に帰りたい彼女との結婚に踏み切れない」と話します。
国民の83%がカトリックのフィリピンでは法的に離婚ができないため、もしものことを考えるとなかなか決断できないようです。
結婚を重要視していない風習や、文化によっては結婚が家族全体の問題として捉えられるためなかなか結婚できないという問題がよく起こります。
解決法|結婚観の理解とすり合わせ
外国人との恋愛で「なかなか結婚できない」問題を乗り越えるためには、お互いの結婚観への理解と考え方のすり合わせようとする努力が欠かせません。
解決策は、次の4つです。
- お互いの国の結婚文化について学ぶ
- 将来について積極的・具体的に話し合う
- 前向きな妥協点を見つける
- 国際結婚した先輩カップルの話を聞く
パートナーの母国の結婚習慣や儀式、法律について書籍やインターネットで調べるだけでなく、パートナー自身からも話を聞きましょう。
同時に、自分の文化の結婚観についても丁寧な説明が必要です。
また、「結婚後はどこに住みたいか」「子どもについてどう考えているか」「親との関係はどうしたいか」など、具体的な希望についてじっくり話し合いましょう。
話し合う過程で価値観の違いが明らかにもなりますが、問題解決の第一歩です。
結婚式の形式でもめている場合は、小規模な式を2回行うなど、お互いや周りの家族が納得できる形を探しましょう。
完璧な形にこだわらず、お互いの思いを尊重した妥協点を見つけていきます。
また、同じような文化の組み合わせで国際結婚をした先輩カップルの経験談も参考になります。
SNSなどで情報を集めることもできるので、積極的にコンタクトを取っていきましょう。
補足|日本人が外国人と結婚するために必要な4つの書類
国際結婚に必要な書類は、日本方式で婚姻する場合と外国方式で行う場合で異なります。
さらに外国で結婚した場合でも、日本に婚姻を知らせる必要があるので注意しましょう。
日本人が国際結婚するために必要な4つの書類は、次の通りです。
日本人 | 外国人 | |
日本方式で婚姻する |
|
|
外国方式で婚姻した |
|
– |
日本式、外国式に限らず、婚姻をした国により日本で提出しなければならない書類が異なります。
婚姻した国の担当部署、または日本に駐在している各国の大使館HPで確認が必要です。
また日本人が外国式で婚姻する際、婚姻する国から婚姻要件具備証明書の提出を求められることもあります。
婚姻要件具備証明書は、法務局の戸籍課で発行しています。
不正防止のため、必ず申請する本人が直接訪問する必要があるのでご注意ください。
参考:法務省『国際結婚、海外での出生等に関する戸籍Q&A』、外務省『駐日外国公館リスト目次』
外国人との恋愛トラブル2|ロマンス詐欺に遭う
外国人との恋愛トラブルで最も気をつけなければならないのが、「ロマンス詐欺」です。
SNSやマッチングアプリで外国人との出会いが身近になり、恋愛感情を利用した詐欺が急増しています。
警察庁によると、2023年の被害件数は把握しているだけで1,575件、被害総額は約177.3億円にも上ります。
統計では、男性の被害がやや多く、男女ともに40歳代から60歳代が多くなっています。
1件辺りの平均被害額が1,000万円を超えるなど、被害に遭ってしまうと心理的ダメージも大きいため注意が必要です。
ロマンス詐欺の被害に遭った40代男性のFさんは、マッチングアプリで出会ったマカオ在住の女性から暗号資産の購入を勧められました。
「2人の関係を深めるために」との言葉に嬉しくなったFさんは、指定口座に複数回振り込んだのちに詐欺だったことに気づきます。
Fさんは、合計700万円という大金をだまし取られてしまいました。
また40代女性のGさんは、SNSで出会った外国人を名乗る男性から「2人の将来のためにお金を貯めよう」と言われ約3,700万円を指定口座に振り込みました。
その後に男性と連絡が途切れたことで、警察に相談し詐欺だと判明しています。
参考:警視庁『SNS型ロマンス詐欺 | 最新の詐欺』、警視庁『SNS型投資・ロマンス詐欺 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ』、総務省『SNSを悪用した投資・ロマンス詐欺の被害発生状況等について』、メーテレニュース
解決法2|よくある手口を知っておく
ロマンス詐欺に遭わないために、典型的な5つの手口を知っておきましょう。
- 急速に関係を進めようとする
- なかなか会えない都合の良い事情がある
- 顔を見て話せないなど身元確認が取りにくい
- お金に関する話題が出る
- 収入や家族構成などをよく聞いてくる
出会ってすぐに「運命の人」「一目惚れした」といった表現を使い、短期間で愛の告白や将来の約束をしてくるのは要注意です。
国際恋愛では情熱的にアピールしてくれるイメージがありますが、外国人でも「I love you」と伝えるまでには時間も覚悟もいることを知っておきましょう。
また、「海外に長期出張中」「軍人で海外任務中」など、直接会えない理由が常にあるケースは疑ってみるのも良いです。
ビデオ通話を何度も延期したり、SNSでの友人関係が極端に少なかったりする場合も注意が必要です。
プロフィール写真をGoogle画像検索で調べると、他人の写真を盗用していることがわかる場合もあります。
「2人の将来のために投資をしよう」
「会いに行きたいから援助してほしい」
「贈り物をしたいので手数料を払ってほしい」
など、どんな理由であってもお金を要求してくるのは詐欺の可能性が非常に高いので気をつけましょう。
ロマンス詐欺を疑った場合の対応策は、次の5つです。
- 絶対にお金を送らない
- 個人情報を簡単に教えない
- 信頼できる友人や家族に相談する
- 警察や消費者センターに相談する
- 専門の調査機関(探偵)に身元調査を依頼する
少しでも違和感を覚えたら、第三者に相談することが重要です。
参考:警視庁『SNS型ロマンス詐欺 | 最新の詐欺』、警視庁『SNS型投資・ロマンス詐欺 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ』、総務省『SNSを悪用した投資・ロマンス詐欺の被害発生状況等について』
補足|マッチングアプリにいる怪しい外国人の6つの特徴
マッチングアプリで外国人パートナーを探しているときは、次の6つの特徴がある人物に注意しましょう。
- 作りこまれた写真しかない(日常が感じられない)
- 母国語のはずなのに文法が少しおかしい
- 知り合って間もないのにアピールが情熱的すぎる
- 質問が多いのに自分のことをあまり話さない
- すぐに他アプリで連絡を取ろうとする
- いつも「忙しい」「緊急事態」がある
これらの特徴が当てはまる場合は、一度立ち止まって客観的に考えてみましょう。
話しやすい友人や家族に相談してみるのもおすすめです。
『マッチングアプリでの客引き被害の実例3選!被害に遭ったときの対処法まで解説』
外国人との恋愛トラブル3|国際結婚の離婚でもめる
外国人との恋愛トラブルで大きいものには、「離婚」があります。
国際結婚の場合、文化や法律の違いから日本人同士の離婚よりも複雑になるケースが多いです。
特に問題になるのは、次の5つです。
- どの国の法律に基づいて離婚手続きを行うか
- 国をまたいだ複雑な財産分与
- 親権と国境を越えた子どもの連れ去り
- 在留資格(ビザ)の問題
- 言葉の壁による交渉の難しさ
40代女性のHさんは、カナダ人男性との離婚時に子どもの親権を巡り大きなトラブルがありました。
「カナダでは共同親権が基本。子どもを連れて帰国したかったので、国際的な法廷闘争になりました」と苦い経験を語ります。
カナダと日本は、一方の親が不法に子どもを連れ去ることを法的に禁止する「ハーグ条約」を発効しています。
Hさんが子どもと一緒に日本に帰国したくても、元夫の了承が得られず難航しました。
国際結婚の離婚では、国をまたいだ問題に発展するため、解決が難しくより時間がかかります。
解決法3|婚前契約と経済的自立をしておく
国際結婚の離婚トラブルを未然に防ぐ、または問題を最小限に抑えるために3つの対策を行います。
- 婚前契約を結ぶ
- 居住国の法律を理解しておく
- 経済的に自立しておく
欧米で一般的な婚前契約(Prenuptial Agreement)は、国際結婚する際に欠かせません。
日本ではまだ馴染みが薄いですが、離婚時の財産分与や養育権について事前に取り決めておくことで将来的なトラブルを減らせるので、必ず行いましょう。
また、結婚後も自分名義の口座や資産を持ち続け、できる限りキャリアを維持することも重要です。
海外に在住しながら離婚すると、配偶者ビザがなくなり別の在留資格を取得しなければなりません。
子どもがいても自分だけ日本へ帰国を余儀なくされるなどの可能性があります。
現地で仕事をしていると、別のビザ取得に有利です。
外国で生活する場合、言葉の壁などから就職が非常に難しいですが、働くことを諦めないことをおすすめします。
リモートワークでの仕事など、結婚前から働き方の選択肢を広げておきましょう。
補足|国際結婚におすすめしない国の6つの特徴
国際結婚するのにおすすめしない国の特徴は、6つあります。
- 治安が悪い
- 女性の権利がほぼない
- 価値観や宗教の違いが大きい
- 離婚が難しい
- 離婚率が高い
- 家族や親族の干渉が強い
暴力や誘拐など、犯罪率の高い国はおすすめできません。
国の特徴として、経済が不安定であることが挙げられます。
日本で生まれ育った場合、危機感が足りず犯罪に巻き込まれてしまう可能性が高いです。
女性の権利がほとんど認められていない国もあります。
進学や就職ができないなど社会的自由が少なく、外出や服装まで制限されている場合があります。
宗教的なルールが厳しく、食事や日常生活まで制限されている国もあります。
結婚の考え方が異なり、離婚という法律がないなど、日本人にとっては理解しにくい文化もあります。
逆にすぐに離婚してしまう風潮のある国も、将来トラブルが起こることが考えられます。
結婚後に義理の家族からの干渉が強く、自由がない国もあります。
日本人が生活するのに注意が必要な国の情報は、外務省が発信しています。
日本人の海外在住に関する最新情報は、定期的にチェックするようにしましょう。
参考:外務省『海外渡航・滞在』
国際結婚の典型的な末路は「離婚」|離婚率は日本人同士の約1.4倍
国際結婚の典型的な末路は、「離婚」だという声があります。
2022年の厚生労働省の統計によると、日本人同士の離婚率が約35%であるのに対し、国際結婚のカップルでは約47.9%です。
国際結婚では、約半数が離婚していることになります。
そのため、国際結婚の典型的な結末は離婚だと言われています。
参考:厚生労働省『令和4年(2022)人口動態統計(確定数)の概況』
国際結婚の7つの欠点
国際結婚には多くの魅力がある一方で、次の7つのような欠点があります。
- 意思疎通の難しさ
- 文化の違いによるすれ違い
- 経済的負担の増加
- 家族関係の複雑化
- 社会的孤立のリスク
- 複雑な法的手続き
- 将来設計の難しさ
母国語でない言語でのコミュニケーションは、微妙なニュアンスが伝わりにくく誤解が生じやすいです。
特に感情的な場面や複雑な話題における話し合いでは、言葉の壁が大きな障害になることがあります。
母国では当たり前すぎて意識すらしていなかった文化の違いも、価値観のズレとして喧嘩の種になりかねません。
また、ビザ取得費用や帰省のための渡航費など、経済的負担も発生します。
家族への送金が文化的に当然とされている国もあるため、パートナーに確認しておきましょう。
文化や宗教の違いから、価値観の違いで子どもの教育方針などで対立することも多いです。
さらにパートナーの国で生活する場合は、言語や文化の壁により社会的なつながりを作りにくく、孤立感を感じることも覚悟しておかなければなりません。
結婚、出産、教育、相続など、あらゆる場面で複雑な法的手続きも必要になります。
「どこで老後を過ごすか」「親の介護はどうするか」など、長期的な人生設計においても多く悩まれることも、国際結婚のデメリットです。
自力で解決できない外国人との恋愛トラブルは探偵事務所がサポート
国際恋愛や結婚に関するトラブルは、自分で解決することが難しいケースが多いです。
言葉の壁や法律の違いがあるため、専門家によるサポートが必要になることも少なくありません。
外国人との恋愛トラブルを自力で解決できないときは、まずは探偵事務所への相談をおすすめします。
探偵事務所では、次のような調査を依頼できます。
- 外国人パートナーの素性調査
- ロマンス詐欺の調査と証拠収集
- 国際結婚前の身辺調査
- 海外に居住するパートナーの素行調査
- 国際的な養育費不払いの調査
- 国際離婚のための証拠収集
特に国際恋愛・結婚のトラブルの場合は、海外支店もある探偵事務所を選びましょう。
多言語対応の調査員と国際的なネットワークを持ち、現地での調査ができるためより確実に調査結果が得られるのが特徴です。
また、国際問題に強い弁護士や各国の法律専門家とつなげてくれる点も心強いです。
国際恋愛・結婚トラブルのサポートの声|ファミリー探偵事務所
ファミリー探偵事務所では、これまでに多くの国際恋愛・結婚トラブルを解決してきました。
過去にサポートしたお客さまの声をいくつかご紹介します。
海外に拠点を持つ事業パートナーの不審な動きに心配が募り調査を依頼しました。調査の結果は期待以上でした。パートナーの過去の経歴をもっと早く知っていればよかったと思いましたが、これ以上の被害を食い止めることができてよかったです。
息子を救っていただきありがとうございました。誰にも相談できず、素性も知らない外国人相手なので不安でいっぱいでしたが、本当に親身になっていただき、調査もしっかりしてくださってありがとうございます。調査報告書と証拠動画を見せたら、息子も目が覚めたらしく、婚約を解消してくれました。被害を最小限で食い止めることができたので、お願いしてよかったと思います。
国際恋愛・結婚に関するトラブルは、専門家に相談することで早期解決を目指せます。
特にロマンス詐欺の場合、被害を最小限に抑えることができます。
ファミリー探偵事務所では、24時間無料相談を受け付けています。
海外探偵調査専用の相談窓口もありますので、お気軽にご連絡ください。

執筆者:米良2025年4月1日
長年の情報収集経験を有し、英語での情報分析も得意とする。豊富な海外調査実績をもとに、国内外の問題を独自の視点で解説します。