故人が残した財産が多ければ多いほど、相続する際のトラブルも大きくなります。
誰が何を相続するか、どれだけ相続するか、平等に相続できているかなど、火種は多岐に渡ります。こういう際に発生するのが「不正行為」です。
今回は、相続時に発生する「不正行為」についてご説明いたします。
執筆者:篠原
2023年5月5日
目次
1 – 相続財産をめぐる不正行為の実態
なぜ不正行為が起こるか
相続財産をめぐる不正行為とは、相続人やその関係者が、相続財産を不正に手に入れようとする行為のことを指します。
具体的には、遺産分割協議や遺言の改竄、不動産の登記簿や口座の操作、遺留品の横領などが挙げられます。
このような不正行為が行なわれると、相続人同士のトラブルが生じるだけでなく、相続財産の価値が下がってしまうこともあります。
相続財産をめぐる不正行為を防止するためには、遺産分割協議や遺言書の作成の際に注意を払うことが大切です。
また、不正行為が行なわれた場合は、探偵や弁護士などの専門家のアドバイスを受けることが必要です。
探偵調査の有効性
相続財産をめぐる不正行為において、探偵調査が有効な手段として考えられるのは、不正行為の証拠を収集することができ、その証拠をもとに不正行為の解決に役立つからです。
具体的には、不動産の登記簿や口座の操作履歴、遺留品の移動履歴などを調査し、不正行為の痕跡を探り出すことができます。
また、相続人やその関係者の行動や発言を観察することによって、不正行為の証拠を収集することもできます。
探偵調査によって収集された証拠は、弁護士や裁判所での訴訟において有効な証拠として活用できます。
そのため、相続財産をめぐる不正行為に直面した場合には、探偵の力を借りることが解決につながります。
2 – 探偵調査による相続財産をめぐる不正行為の解決策
以下のような手順で調査を行われます。
2-1 相談と調査依頼
不正行為があると疑われる場合には、まず探偵に相談し、調査依頼をします。調査依頼の際には、不正行為の内容や疑わしい人物の情報などを詳細に伝えます。
2-2 調査計画の立案
探偵は、調査依頼内容に基づいて調査計画を立案します。調査計画には、調査の期間や方法、調査に必要な機材や人員の手配などが含まれます。
2-3 調査の実施
調査計画に基づいて調査を実施します。調査の過程で、不正行為の痕跡や証拠を収集します。
また、相続人やその関係者の行動や発言を観察し、不正行為の証拠を収集することもあります。
2-4 調査結果の報告
調査が完了したら、調査結果を報告します。
報告書には、調査の詳細や収集された証拠が記載され、弁護士や裁判所での訴訟において有効な証拠として活用されることがあります。
2-5 不正行為の解決
報告書に基づいて、不正行為を行った相続人やその関係者との交渉や訴訟が行なわれることがあります。
探偵が収集した証拠は、不正行為を否定することができるため、交渉や訴訟の解決に役立つことがあります。
3 – 不正行為の調査事例|調査費用
調査事例
一代で財を成した父が10年目に亡くなり、母がほとんど相続をしましたが、その母も状態があまり良くなく、あと先のことも考え弟と相続の話をすることになりました。
私は結婚して実家を出たため、母がどれだけの財産を相続したかがわからず、内容に詳しい弟が主導で話を進めることにしました。
預貯金や株、弟婦が継いだ会社など疑問無く綺麗に分配して行きましたが、不動産の部分で少し疑問が生まれました。
自宅や別荘はともかく、不動産投資用で購入していたはずの物件が何件かあったかと思ったのですが、思っていた件数より数が減っていました。
弟曰く、母と話して売却したとの話でしたが、金額の辻褄が合わず何か隠しているのではないか?これはどのように調べれば判明するのか?と思い不正調査を依頼しました。
何もなければ良かったのですが、調査結果はやはり黒。バレないように画策して未だに弟が収益を得ていました。
これを本人に話すか悩みましたが、話したところで揉めるだけですし、そこまでお金が欲しいとは思わないので、触れることはやめました。
ただ事実を知ることができ、今後の付き合い方を変えることができたので良かったです。
調査費用
調査項目:遺産相続の不正調査
調査期間:7日間
調査費用:440,000円(税込)
4 – 相続財産をめぐる不正行為のリスクについて
相続財産をめぐる不正行為には、以下のようなリスクがあります。
・資産の減少
不正行為によって、相続財産が減少することがあります。
たとえば、ある相続人が不動産の価値を過大に評価している場合には、その相続人の分が多くなり、他の相続人の分が減ってしまいます。
・相続財産の分配の不公平
不正行為によって、相続財産の分配が不公平になることがあります。
たとえば、ある相続人が遺留品を横領している場合には、その相続人の分が多くなり、他の相続人の分が減ってしまいます。
・法的トラブルの発生
不正行為によって、相続財産をめぐる法的トラブルが生じることがあります。
たとえば、遺言書に改竄があった場合には、遺言書の有効性が問われる問題が生じます。
・相続人間の関係の悪化
不正行為によって、相続人間の関係が悪化することがあります。
たとえば、ある相続人が不正な要求をしている場合には、他の相続人との間でトラブルが生じ、相続人間の関係が悪化してしまうことがあります。
以上のように、相続財産をめぐる不正行為には、様々なリスクがあります。不正行為に気付いた場合には、早期に解決することが重要です。探偵による調査を行うことで、不正行為の解決に役立てることができます。
5 – 各種専門家からの協力
ファミリー調査事務所は、各種専門家からの協力による調査・サポートも行なっております。
今回のような相続財産の不法行為に関わる問題の場合、弁護士や売買・投資に詳しい不動産業者と連携を取り依頼人が真実追求の為の情報を収集いたします。
また不正行為が発覚した場合もスムーズに弁護士に繋げられるよう、しっかりとした報告書も合わせてお渡しいたします。
6 – 相続財産の不正問題でお悩みの方へ
ファミリー探偵事務所相談窓口
人生誰でも直面する相続問題。できることなら手間や揉め事などのトラブルを避けたいですよね。
生前贈与や遺言書があればトラブル自体はある程度回避することはできますが、そうでない場合、「分配方法」や「分配金額」で揉めることがほとんどです。
少しでも多く取ろうと不正行為に及ぶ人間がなかにはいるので、対処が必要になります。
ファミリー探偵事務所は、さまざまな相続問題や不正行為の知識と経験がありますので、トラブル解決のお役に立てるかと思います。