マッチングアプリを通した出会いで、交際や結婚をした人が身近にいませんか?
「気軽にできる」ことから急速に普及したマッチングアプリ。
素晴らしい出会いがある一方、「客引き被害」という詐欺トラブルが急増しています。
被害に遭わないためには、詐欺のパターンを知っておくことが重要です。
こちらの記事では、マッチングアプリでの客引き被害の最新事例を3つご紹介します。
被害防止の具体的な対策と、万が一被害に遭ってしまった場合の対処法まで解説していきますのでご参考ください。
目次
マッチングアプリでの「客引き被害」は全国的に増加
マッチングアプリは、2020年の新型コロナウイルスの流行の影響を受けて急速に普及しました。
2021年の調査では、「20代が42.7%、30代が35.0%、40代が32.7%」もの人がマッチングアプリを利用したことがあると回答しています。(消費者庁『マッチングアプリの動向整理』より)
マッチングアプリの流行にともない、残念ながらアプリを悪用した犯罪も増加してきました。
マッチングアプリでの客引きによる「ぼったくり」被害は、全国的に増えています。
マッチングした相手から飲食店などに誘導され、法外な料金を請求されるマッチングアプリでの客引き被害。
飲食店の多い都市部において、被害が続出しています。
被害者の多くは男性で、女性アカウントに誘われるケースが一般的です。
【2023年】新宿警察署の被害数は350件超!【被害額約2億円】
全国で被害数が増加しているマッチングアプリでの客引き被害ですが、東京都新宿区内での被害が目立ちます。
新宿警察署の発表によると、2023年に新宿区内で確認されたマッチングアプリでの客引き被害は350件以上、被害総額は約2億円にも上りました。(NHK生活・防災 公式Xより)
ここで、2024年に歌舞伎町で撮影された動画をご紹介します。
歌舞伎町の新宿警察署によるアナウンスが終わりすぎてて笑う。「マッチングアプリで出会った女性に連れて行かれた店で、高額な請求をされる事案が多発しております。事前に会計の割合をどうするか話し合い、またお店は自分でしっかりと調べて行くようにしましょう」 pic.twitter.com/w2GMLcUhot
— 齋藤あきこ (@akiko_saito) November 4, 2024
警視庁によるアナウンスが行われるほど、マッチングアプリでの客引き被害が広がっていることがわかります。
歌舞伎町では年々客引きの取り締まりが厳しくなりました。
そのため、マッチングアプリを利用した新しい形での悪質な客引きが行われるようになったと予想されます。
マッチングアプリを利用した客引き被害例3選|最新版
2022年〜2024年に実際に起きた、マッチングアプリでの客引き被害例を3つご紹介していきます。
20代男性・吉祥寺|デートを装い勤務先のぼったくりバーへ(2024年)
2024年5月、東京都武蔵野市の吉祥寺で20代男性のAさんがマッチングアプリで知り合った女性とのデートで被害に遭いました。
女性は「以前から行きたかったお店がある」と言い、Aさんをバー『PARIS』に連れていきました。
数千円の飲み放題コースを注文したAさんは、女性とカードゲームなどをしながらデートを楽しみました。
しかし、飲み放題の時間が終了して会計をしようとしたAさんは動揺します。
カードゲームの罰ゲームとして注文したショットや軽食で、なんと会計が30万円にまで膨らんでいました。
持ち合わせがないと伝えたところ、Aさんは近くのATMで現金を引き出すよう強要されてしまいました。
2025年1月に逮捕された当該女性は、実はバーのキャストで、客引きをするためにマッチングアプリを利用していたことがわかっています。
同店の被害届は約10件提出されており、クレジットカードで高額商品を購入させるなどの強引な取り立ても確認されています。
容疑者らは取り調べに対して黙秘を続けており、現在も捜査中です。
参考:『週刊女性PRIME』
複数名の男性・札幌|女性が勧めた飲食店で高額請求(2023年)
2023年6月、北海道札幌市のすすきので男性Bさんが高額請求の被害に遭いました。
マッチングアプリでやり取りをしていた女性に会いに行き、2人ですすきののバーに入ったBさん。
飲み放題コースを頼んだものの、メニューにない酒も飲み会計をしたBさんは、会計時に10万円以上の請求をされてしまいます。
その場で支払えないBさんに対し、バーの店員は自宅付近まで付いてきてまで支払いを強要してきました。
「だまされた」と確信したBさんは、被害届を提出しました。
その後の捜査で、マッチングアプリでBさんとメッセージを送り合っていたのは犯人グループの男だと判明しています。
さらに同様の被害が1件起訴されており、総額約35万円の被害がでていることがわかりました。
北海道札幌市のすすきのでは、男性客から高額な代金を脅し取る「客引き被害」が40件確認されており、被害額は総額1,700万円以上になるとされています。
いずれも、東京都新宿区で行われたマッチングアプリでの客引きの成功例を元に、すすきのでの犯行を重ねたものとみられています。
参考:『北海道新聞』、『STVニュース北海道』Youtube
20~30代男性・東京都新宿|「行きたかったお店」と甘えられ……(2022年)
2022年からの1年間に、東京都新宿区で20~30代の5人の男性が「ぼったくり」の被害に遭いました。
男性らはそれぞれ別々の女性とマッチングし、デート中に「このお店、前から行きたかったの」と女性に甘えられてバーに連れて行かれました。
メニューには「飲み放題は5,000円」と明記されており、店員からの説明も通常の店舗と変わらない丁寧なもので安心していた被害男性たち。
しかし、飲み始めると「負けたら一気飲み」のゲームに参加させられ、20〜80杯ものショットを注文されてしまいます。
ショットは一杯3,000円と高額で、すべて飲み放題の対象ではなく金額の説明もありませんでした。
「コンビニで下ろしてこい」「支払えないのであれば帰さない」などと大声で脅された男性らは、それぞれ10万9,000円〜33万円もの飲食代を支払いました。
男性らは被害届を提出し、2023年に19〜34歳の男女16人が逮捕されました。
その後の捜査では、現金が足りないときは貴金属店などで貴金属をクレジットカード払いさせていたことも判明しています。
なお東京都新宿区歌舞伎町では、警察が把握していない被害も多くあるとみられています。
参考:『東スポWEB』
マッチングアプリで客引き被害に遭わない5つの対策
マッチングアプリを使った客引きの手口は巧妙化しています。
近年では、「ぼったくり」を感じさせない接客や、一見わかりやすい料金設定にだまされてしまうケースが見られます。
ここでは、被害に遭わないための具体的な対策を5つご紹介していきます。
警視庁から発信されている対策法もあるので、ぜひご参考ください。
対策1|誘われたバー・指定された飲食店には行かない
マッチングアプリで出会った相手と初めて会うデートでは、相手が指定する店ではなく、自分が知っている料金体系が明確な場所を提案しましょう。
- 自分がよく知っている店
- 大手チェーン店
「友達がやっている」「穴場の良い店がある」などと誘われたときは、警戒が必要です。
万が一相手の指定する店に行く場合でも、入店前にインターネットで店の評判や料金相場を調べておくことをおすすめします。
知らない店に行くときは、事前に店名と住所を友人などに共有しておくと安心です。
対策2|ぼったくりの手口を熟知しておく
マッチングアプリでの客引き被害の手口を知っておくと、被害を避けられる可能性が高まります。
過去に起きた被害のニュースなどを、こまめにチェックし手口を知っておきましょう。
また、ぼったくり店に一度入店してしまうと、被害に遭わずに逃げるのは非常に難しい場合が多いです。
そのため、客引きでのぼったくり店によくある特徴も知っておくと被害防止に役立ちます。
- 入り口や看板に店名がない
- メニューに価格が明記されていない
- 自分以外に客がいない
- 「時間制」と称して長く店に居させようとする
- キャストや接客スタッフが異常に多い
- 店内が暗く、清潔感がない
参考:国民生活センター
対策3|ぼったくり店がわかるアプリを使う
ぼったくり被害の増加に伴い、ぼったくり店の情報を調べられるアプリやWebサイトが登場しています。
飲食店の口コミを確認するだけでなく、専用のアプリやWebサイトで調べてから行くこともおすすめです。
たとえば東京都では、警視庁から防犯アプリ『Digi Police(デジポリス)』が提供されています。
また愛知県警では、「ぼったくり被害防止アプリ」として『アイチポリス』を提供しています。
ぼったくり条例に違反した店舗の所在地が検索できる便利なアプリです。
各自治体が公開している「ぼったくり防止条例違反店舗リスト」も参考になります。
主要都市では、行政のWebサイトで情報が公開されています。
- 愛知県警察:『【公表】ぼったくり防止条例違反店舗等』
- 京都府京都市:『京都市客引き行為等の禁止等に関する条例違反者の氏名』
- 宮城県仙台市:『仙台市客引き行為等の禁止に関する条例に基づく氏名等の公表状況』
対策4|メニューで料金を事前に確認・クレジットカードで支払う
初めて訪れる店に入ったときは、必ずメニューで料金を確認しましょう。
価格が書かれていなければ注文前に必ず口頭で確認し、できれば店員に書面で示してもらうことをおすすめします。
「時価」や「お任せコース」など、価格がはっきりしないメニューには注意しましょう。
近年は、料金が明確な飲み放題コースの他に、追加で飲み物代を請求されるケースが多発しています。
女性が飲み物を注文する場合は、飲み放題メニューから選んでいるかさりげなく確認することもおすすめです。
また、支払いはクレジットカードを利用することも被害防止に役立ちます。
会計時にぼったくり店だと判明した場合でも、退店後にカードの請求を一時停止することができます。
クレジットカードの引き落とし期日までに詐欺を証明できれば、引き落としを阻止することも可能です。
対策5|ヤバい人・怪しい人の特徴を知っておく
マッチングアプリで「客引き目的」の可能性が高い人の特徴を知っておくことも、被害防止に役立ちます。
次の特徴がいくつか当てはまるときは、客引きの可能性を考えて慎重に対応しましょう。
- 写真が芸能人のような美人・イケメン
- プロフィールの記載が極端に少ない
- メッセージのやり取りがテンプレート的
- すぐに会おうと誘ってくる
- 夜の飲みや食事に誘うことが多い
マッチングアプリで客引き被害に遭ったときの4つの対処法
マッチングアプリでの客引き被害に遭ってしまったときの相談先は4つあります。
詳しく見ていきましょう。
対処1|被害に遭ったらすぐに110番通報する
高額な請求を受けたり脅されたりしたときは、すぐに110番通報しましょう。
特に脅迫や監禁などの行為があった場合、刑事事件となる可能性があります。
ぼったくりの加害者を刑事罰にかけたいときは、警察に通報します。
警察が介入することで、不当な請求を減額できるケースもあります。
なお、その場で通報しにくい場合の対処法は2つです。
- トイレに行くふりをして通報する
- 店を出た直後に最寄りの交番に駆け込む
東京都内で最寄りの交番を調べる際は、前述した防犯アプリ『Digi Police(デジポリス)』がおすすめです。
対処2|消費者ホットラインに相談する
国民生活センターの消費者ホットライン(188番)に相談することで、専門家のアドバイスを受けられます。
クレジットカードで支払ってしまった場合の取消手続きや、返金交渉の方法について相談できます。
被害に遭ってしまった後に、どのような対応をすればよいか教えてもらえるのがポイントです。
国民生活センターのWebサイトでは、同様の被害事例や解決策についての情報も得られます。
参考:国民生活センター
対処3|被害の証拠を集めたいなら探偵事務所に相談する
ぼったくり被害を刑事告訴や民事訴訟を検討する場合、証拠の収集が重要になります。
マッチングアプリ上のやり取りを保存しておくことは、最重要ポイントです。
さらに探偵事務所に依頼することで、より有力な証拠収集のサポートを得られます。
探偵事務所で集められる証拠例
- 客引き行為の証拠集め
- 店舗の実態調査
- 加害女性の情報
- 同様の被害者の発見
証拠が十分に集まれば、警察や弁護士を通じた法的手続きがスムーズに進む可能性が高まります。
なお依頼する探偵事務所は、実績があり信頼のできる事務所を選びましょう。
対処4|お金を取り戻したいときは弁護士に相談する
不当に支払った金額を取り戻したい場合は、弁護士事務所へ相談しましょう。
<弁護士事務所では、次のような対応が可能です。
弁護士事務所でできること
- 不当利得返還請求
- 損害賠償請求
- クレジットカード会社への異議申し立て
- 店舗や客引き業者との交渉
法的に争うためには、有力な証拠が必要です。
また、法的手続きには費用がかかります。
弁護士事務所へ相談する前に、被害に遭った証拠をできる限り集めておきましょう。
マッチングアプリでの客引き被害|「ぼったくり防止条例」の適用には証拠集めが重要
東京都や大阪府など、多くの自治体では『客引き行為等の防止に関する条例』(通称:ぼったくり防止条例)が施行されています。
この条例では、不当な客引き行為や料金請求に対して罰則が設けられています。
条例違反として取り締まるには、次のような証拠が必要です。
条例違反の証拠になるもの
- マッチングアプリでのやり取りの記録(スクリーンショット)
- 店舗での請求書やレシート
- 支払いを強要された証拠(音声録音や防犯カメラ映像)
- 同様の手口での被害報告
条例違反が認められれば、店舗に対して営業停止処分などの行政処分が下される可能性があります。
また、悪質な場合は刑事告発につながることもあります。
重要なのは、被害に遭ったときに冷静に証拠を確保することです。
そうは言っても、強面の店員から怒鳴られたり脅されたりして冷静でいられる人は多くありません。
自身でマッチングアプリ上でのやり取りや支払いの明細を保存できたら、その他の証拠集めはプロに任せることをおすすめします。
被害の証拠集めには、探偵事務所への依頼が有効です。
マッチングアプリの客引き被害にあったら当事務所に連絡を!
マッチングアプリは素敵な出会いのきっかけになる一方で、犯罪に悪用されるケースも増えています。
こちらの記事では、被害の実例を紹介しながら被害を防止する対策法・被害に遭ってしまった場合の対処法を解説してきました。
マッチングアプリでの客引きは、ますます巧妙化してきています。
万が一被害に遭ってしまっても自分を責めすぎず、各専門機関にご相談ください。
ぼったくられたお金を取り戻すには、はじめに詐欺の証拠を集めなければなりません。
確実に法廷で争えるよう、証拠収集はプロの探偵に依頼するのがおすすめです。
ファミリー調査事務所では、詐欺被害調査の専門スタッフが対応いたします。
マッチングアプリでの客引き被害に遭ってしまったときは、まずは当事務所のフリーダイヤルへお電話ください。
無料相談にて不安なお気持ちをお聞きします。

執筆者:米良2025年3月23日
長年の情報収集経験を有し、英語での情報分析も得意とする。豊富な海外調査実績をもとに、国内外の問題を独自の視点で解説します。