仮想通貨詐欺のラグプルとは？過去の事例や見抜き方を探偵が解説

仮想通貨詐欺とは仮想通貨を利用した不正行為や投資関連の詐欺行為を指します。

近年、仮想通貨の価値が高騰するなかで仮想通貨を騙し取る詐欺事件が増えています。

仮想通貨詐欺にはこの記事で紹介する「ラグプル」を用いるものなどさまざまな手口があります。

仮想通貨というイメージからか、詐欺はデジタルな手口で行なわれるようにおもわれがちですが、理由をつけ取引所のログイン手順の動画を撮らせ、ウォレットに勝手にログインされて仮想通貨を騙しとるというアナログな手口までさまざまな手口があります。

被害にあわないためには仮想通貨詐欺の手法を十分に理解し、注意して取引する必要があります。

ラグプルとは開発者が仮想通貨プロジェクトを突然放棄して資金を持ち逃げする詐欺手法です。

投資者は新たなプロジェクトやトークンに期待し多額の資金を投入しますが、そのプロジェクトがラグプルの場合、開発者が計画的にその資金を持ち逃げします。

詐欺師たちは一見信頼できるプロジェクトを装い、巧妙に資金を集めます。

そしてある日突然、プロジェクトサイトや個人情報を消し去り、資金を引き出し、そのまま消息不明になります。

大まかなラグプルの手法は上記の通りですが、ハード・ラグプルとソフト・ラグプルに分けられます。

次はこの2つのラグプルの種類について説明します。

ラグプルの種類

ラグブル詐欺の種類は以下のようなものがあります。

ラグプルは2022年以降急増しており、多くの投資家がこの詐欺で資金を失っています。

過去にも仮想通貨のラグプルの事例があります。

過去の事例を知ることでラグプル詐欺に引っかかりにくくなります。

ここでは、過去の事例について解説します。

SudoRare

SudoRareは、2022年8月にリリースされた分散型NFT取引所であり、短期間で大規模なラグプルが発生した事例として知られています。

SudoRareのラグプルは主に以下のような手法で行われました。

このプロジェクトは、自動マーケットメーカー（AMM）やNFTマーケットプレイスとして機能すると宣伝されていましたが、リリースからわずか6時間後に公式サイトがオフラインになり、約1億円相当の仮想通貨が失われました。

イカゲーム・トークンのラグプルの手口

イカゲーム・トークン（SQUID）は、2021年に人気ドラマ「イカゲーム」に便乗して発行されたトークンであり、典型的なラグプルです。

このトークンは短期間で急激に価格が上昇し、その後開発者が資金を持ち逃げするという手法が用いられました。

その手口を以下のとおりです。

このラグプルで、開発者は2～3億円を持ち逃げしたといわれています。

資金の流れや、開発者の行動を見る限り、このプロジェクトはラグプルです。