子連れ再婚で子どもが虐待される事件がここ数年目立っています。
もちろん再婚相手が連れ子を可愛がるケースも沢山あると思いますが、連れ子の虐待のニュースを見聞きするとき実父は、我が子の生活状況が心配になるといいます。
この記事では、離婚後に離れて暮らす実の子が、相手方の再婚相手から虐待を受けている疑惑についての解決策について探偵目線で解説いたします。
証拠がなくて前に進めないなどお困りの方はまずお気軽にご相談くださいませ。
執筆者:波多野 里奈2023年11月22日
教育学をはじめ臨床心理学、行動心理学を学び、人が抱える悩みや問題に寄り添いサポートすることを得意とする。結婚や離婚に関する問題、素行調査に関する相談解決実績多数。英語の語学力を生かし海外探偵調査の相談窓口を担当。
目次
子どもへの虐待の現状
虐待による死亡事例は年間50件を超えます。
また、虐待の通報は30年連続で増え続け、2020年度は過去最多の20万件を超えました。
継父による子どもへの虐待
実際に虐待死の加害者としては、実の親の方が割合としては多いのですが、継父の数を考慮すれば、いかにその件数が多いのかわかります。
それは継父と継子特有の親子の関係性が原因の一つと考えられます。
自分の子なら自然に愛情が湧き、次第に父親として目覚めるものですが、継父には連れ子との生活への覚悟が備わっていないともいわれています。
なぜ母親は止めることができないのか
再婚の場合次は絶対失敗したくないという思いがあるものです。
相手をつなぎとめるために一生懸命になります。
つなぎとめることを優先した結果、何かの拍子で虐待が始まったとしても、どこかで容認し、いつのまにか虐待に慣れてしまうのです。
第三者が通報をためらう心理
近隣住民は、子どもの泣き声などで異変に気付いていることもあります。
それならば通報してほしいと思うでしょう。
しかしその裏では、第三者にも通報をためらう心理が存在します。
虐待の悲劇を止める命綱でもある通報を迷う理由としては、次の事が考えられます。
- 個人のプライバシーに深く立ち入ることだから
- 虐待の確証が得られていないから
- 通報したことが相手の家庭にバレるのではないかという不安から
通報をためらう理由として、後に根に持たれたりするのではと不安とありますが心配いりません。
実際は連絡を受けた相談機関は、いかなる理由があっても、連絡をした人の個人情報、又それを特定させるような情報を漏らすことはしません。
秘密は守られますので、安心してください。
虐待に関する公的な相談先と相談の流れ
相談先
虐待の疑いがある場合の相談先として主に次の機関が挙げられます。
警察
緊急性がある場合や緊急保護が必要な場合、警察に通報することができます。
児童相談所
地域の児童相談所に相談することができます。専門の職員が対応します。
市町村役場
地域によっては市町村の児童福祉課や保健センターが相談先となります。
相談の流れ
一般的に、公的な相談機関に虐待を相談する流れは、以下の通りです。
- 相談先の選定
- 相談
- 専門家の対応
- 調査
- サポート
相談の流れとして、最終的に第三者機関から適切なサポートを得るためには、虐待の事実があったことを立証する証拠収集が必要になります。
虐待が確認されなければ、相談の段階でストップしてしまいます。
ですから、虐待の実態調査はとても重要なステップであるといえます。
しかし、「あなた虐待していますよね?」と正面から聞かれて、「はいしています」と答える人などいませんから、証拠収集は簡単ではありません。
警察や児童相談所で解決しない場合
虐待の証拠や裏付けがなければ、警察は動いてくれませんし、児童相談所も人手不足で十分な対応が得られないことがあります。
そうなると、やはり証拠をもっておくことはその先のサポートに進むために重要です。
相談事例
元妻と再婚相手の虐待から子どもを守りたい
男性 30代
昨年離婚し元妻が一人娘と暮らしています。妻は離婚成立から、日を置かず別の男性と同棲を始めたといいます。
離婚時に1ヵ月に1回と約束されている子どもとの面会が連続でキャンセルされ、長い間娘の様子が分からず不安です。
元妻からの連絡も途絶えており、返信がありません。
一番気にかかっているのが、最後に面会したとき娘の様子がおかしかったことです。
すっかり表情が消え、腕の辺りに薄い痣が2か所ついていたことです。
娘は「転んだだけ」と言っていましたが、今になって子どもなりに何かを隠そうとしていたのかもしれないと気がかりです。
親の都合で離婚して、辛い経験をさせてしまっている申し訳なさと、さらに再婚相手に暴力などを振るわれていないかを考えると不安で仕方ありません。
警察に相談はしましたが、進展がないので、秘密裏に調査してもらえるということで今回依頼を決めました。
探偵調査でできること
まず、虐待の根拠となるような情報や状況を把握し、証拠収集を行なう調査を行ないます。
探偵は情報収集や行動調査の専門家なので張り込みや尾行などによって有力な証拠を掴みます。
虐待を証明する証拠には、次のようなものが挙げられます。
- 虐待行為を記録したの日記
- 虐待されている音声・動画記録
- 怪我の写真
- 医師の診断書
決定的な証拠を手に入れることが、虐待を食い止めるための重要な一歩となってくれるはずです。